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IoTゲートウェイの価格は?実例だけでなく製品メーカーも一覧で解説

IoTゲートウェイの価格は?実例だけでなく製品メーカーも一覧で解説

目次

「IoTゲートウェイって、いくらぐらいするんだろう?」
「IoTゲートウェイのチェックポイントを知りたい」 

IoTの導入に伴い、IoTゲートウェイの選定を行っている方の中には、上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。 IoTゲートウェイは製品によって価格が異なるため、IoT導入にかけられる予算にも注意しながら製品を選ぶ必要があります。

しかし、自社にあったIoTゲートウェイを導入するには価格以外にも複数の要素をチェックすることが大切です。価格のみを重視すると、機能が不足したり希望通りに設置できなかったりなどの問題が出てしまいかねません。

そこで本記事ではIoTゲートウェイの製品価格の実例だけでなく、価格以外のチェックポイント・IoTゲートウェイのメーカーを解説いたします。IoTゲートウェイ選びでお困りの方は、ぜひご参考ください。


IoTゲートウェイの製品価格は?実例で解説

IoTゲートウェイの製品価格は、一般的に1~100万円と言われています。ここでは実際の製品価格を引用して解説します。

  • IoTゲートウェイの製品価格例その1
  • IoTゲートウェイの製品価格例その2
  • IoTゲートウェイの製品価格例その3


IoTゲートウェイの製品価格例その1

既存設備への設置に特化したIoTゲートウェイは、製品価格が10〜50万円でした。価格帯や納期などは以下の通りです。

項目
詳細
価格帯
10〜50万円※
PLC接続数
最大8台
PLC読込最短周期
1秒
収集アドレス数
1,000点(1PLCあたり)
サイズ・重量
W171.9×D114.0×H42.5mm
納期

~ 1ヶ月
※数量によって納期が変動

※上記は参考価格です。機能・利用条件などで価格は変動する可能性があります。


PLCとは『プログラマブルロジックコントローラ』の略語で回路の制御装置です。PLCへIoTゲートウェイを設置する場合、製品に対応するために新たにプログラミングしなければならない場合があります。その場合、プログラミングのためのコストが発生したり導入までに時間がかかったりします。

上記は既存設備への接続時にプログラミングが必要ない製品です。プログラミングにかかるコストや手間を省略でき、スムーズな導入を実現できます。

また、この製品では最大8台まで既存設備への接続が可能で、1度に1,000点のデータを収集できます。これらの性能から、効率的なデータ収集が実現できるでしょう。


IoTゲートウェイの製品価格例その2

IoTゲートウェイ製品には1〜10万円ほどの価格もあります。

項目
詳細
価格帯
1〜10万円
PLC接続数
1台
PLC読込最短周期
1秒
収集アドレス数
500点
サイズ・重量
W175×D107×H30mm
納期

~ 1ヶ月
※数量によって納期が変動

※上記は参考価格です。機能・利用条件などで価格は変動する可能性があります。


上記製品は、先述した製品と同じシリーズのものです。既存設備へのノンプログラミングでの接続や、短期間での導入などの特徴は変わりません。ただし、接続できる台数や収集するデータ数が異なります。

価格は安くなる一方、接続台数や1度に収集できるデータ数が少なくなります。接続したい設備が少ない場合には、価格を抑えて導入できるでしょう。


IoTゲートウェイの製品価格例その3

1〜10万円ほどの価格帯のIoTゲートウェイ製品は他にもあります。具体的な価格帯や納期は以下の通りです。

項目
詳細
価格帯
1〜10万円
納期

~ 1ヶ月
※数量によって納期が変動

※上記は参考価格です。機能・利用条件などで価格は変動する可能性があります。


その2と同じ価格帯・納期なのですが、実は対応国に大きな違いがあります。

製品名
対応国
その2
日本国内のみ
その3
日本・台湾・アメリカ・カナダ・EU27ヵ国(フランス・ドイツ・イタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク・デンマーク・アイルランド・ギリシャ・スペイン・ポルトガル・オーストリア・スウェーデン・フィンランド・キプロス・チェコ・エストニア・ハンガリー・ラトビア・リトアニア・マルタ・ポーランド・スロバキア・スロベニア・ブルガリア・ルーマニア・クロアチア)・イギリス・アイスランド・ノルウェー・スイス・リヒテンシュタイン・トルコ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・タイ・ブルネイ・ベトナム・カンボジア・インド

そのためアメリカやスペインなどで使用するのであれば、その3を使うべきでしょう。IoTゲートウェイ製品をチェックする際は、価格だけではなく対応国にも気を付けなければならないことがわかります。ご注意ください。


価格以外のIoTゲートウェイチェックポイント

先ほど対応国に気を付けるべきと記載しましたが、確認すべき点は他にもあります。IoTゲートウェイのチェックポイントは以下の8つです。

  • 販売者
  • 電源部分
  • インターフェース数
  • 消費電力
  • 使用温度範囲
  • サイズ・重量
  • 導入実績
  • 納期


販売者

IoTゲートウェイを選ぶ際には、販売者をチェックしましょう。信頼できる販売者から購入することが大切です。

IoTゲートウェイはさまざまな企業から販売されています。主な企業は後述しますが、企業によって製品や価格帯はもちろん、製品の品質やサポート体制も異なります。IoTシステムとの最適な組み合わせや設置方法などを相談しながら導入を進める必要があります。

要望や相談に対して親身に対応し適切な提案をしてくれる企業であれば、安心して任せられるでしょう。導入の工程や費用面での不明な点を質問した際、明確な説明があることも大切です。IoTゲートウェイを選ぶ際には販売者とのこうしたやり取りにも注意し、信頼できる販売者かどうかを見極めましょう。


電源部分

IoTゲートウェイの電源部分もチェックすべきポイントです。電源部分の種類によって設置箇所や方法を検討する必要があります。

IoTゲートウェイの電源は、外部から電源をとる外部電源と、機器の内部に電源を内蔵している内部電源があります。外部電源は、機器をコンセントにつないで電力を供給する方法です。外部からの電力供給が途絶えれば電源が落ちます。内部電源の場合、機器自体に電源が内蔵されているため、外部から電源を取る必要がありません。

装置を動かすには電源の確保が欠かせないため、電源部分を確認して設置方法を検討することが大切です。IoTゲートウェイを選ぶ際には、設置場所を決めたうえで、製品の電源部分を踏まえた電源の確保を検討しましょう。※

※製品によっては外部電源と内部電源をどちらも搭載しているものもあります。


インターフェース数

IoTゲートウェイを選ぶ際には、インターフェースの数もチェックしましょう。インターフェース数が多ければ、柔軟な対応が可能になるためです。

IoTデバイスには、さまざまな通信プロトコルやデータ形式が採用されています。そのためIoTゲートウェイには、さまざまなインターフェースを備えて、多くのIoTデバイスに対応できるのが好ましいと言えます。

例えば大規模な工場やビル管理システムでは、数百から数千のセンサーやデバイスが存在することがあります。これに対応するには、それ相応のインターフェース数が必要になるでしょう。

その他にもシステムを拡張する可能性がある場合、余裕を持ったインターフェース数を持つゲートウェイを選ぶことが重要です。ビジネスの成長や技術の進化に対応できるように、拡張性を考慮する必要があります。

選ぶ際には接続する機器のインターフェースの種類や数を確認したうえで、必要なインターフェース数が揃っている、または拡張できるものを選びましょう。

必要なインターフェース数が揃っているものが見つからない場合は、別形状での接続ができる機器を併用することで対応できます。USBコンバータや変換ハブなど、用途や機器にあったものを選びましょう。


消費電力

消費電力もIoTゲートウェイを選ぶ際にチェックしたいポイントです。消費電力量によって運用にかかるコストが変動します。

消費電力が大きい場合、その分多くの電力供給が必要です。IoTゲートウェイ1つ分であれば消費電力が小さいものであっても、複数設置すれば電気代のコスト負担は大きくなります。しかし、設備の監視や遠隔操作などの目的で常時稼働させる場合は、コスト削減でIoT機器を停止させることは難しいでしょう。

消費電力が小さいものであれば、常時稼働させていても電気代を抑えることができます。毎月の電気代を抑えてコスト面での負担を軽減できるでしょう。導入後のランニングコストや停電時のリスクなどを考慮して、消費電力が少ないものを選びましょう。

消費電力が少ないものが見つからなかった場合は、導入台数を減らすことで消費電力を抑えられます。設置場所や方法などを見直し、より少ない台数でIoTを導入できないか検討しましょう。


使用温度範囲

IoTゲートウェイを選ぶ際には、使用温度範囲※もチェックしましょう。

※使用温度範囲とは、電子機器を不具合のない状態で連続して使用できる周辺温度の範囲のことです。

使用温度範囲によっては、環境に対応できないおそれがあります。

例えば、IoT機器は工場設備の監視や遠隔操作を行うために、設備の近くに設置されることが多いです。設備によっては稼働に伴い高温になるものも少なくありません。冷蔵・冷凍倉庫内などの環境で運用する場合は、低温にさらされるケースもあるでしょう。

使用温度範囲を超える高温・低温にさらされ続けると、機器の故障や不具合につながるおそれがあります。場合によっては製品の寿命が短くなるでしょう。IoTゲートウェイを適切に稼働させるためには、設置したい場所の周辺温度に対応できるかを確認することが求められます。

使用温度範囲内に収まるものが見つからない場合、機器周辺の空調を管理して使用温度範囲内に収まるよう調整します。場合によっては、使用温度範囲内に収まる場所への設置場所の変更を検討することも大切です。


サイズ・重量

IoTゲートウェイのサイズや重量も選ぶ際にチェックすべきポイントです。希望する設置場所に適したサイズや重量のものを選ぶ必要があります。

設置場所に対してIoTゲートウェイのサイズが大きい場合、機器が収まらず設置できません。また、IoTゲートウェイを壁やポールなどに設置する場合、バンドなどで固定する必要があります。しかし、重量が大きいと固定が難しく設置ができないケースもあるでしょう。

IoTゲートウェイを選ぶ際には、設置場所と設置方法に適したサイズや重量のものを選ぶことが大切です。事前に置けるサイズや重量を確認し、その範囲内に収まる製品を選びましょう。設置場所に収まるものが見つからなかった場合は、設置場所や設置方法を再検討します。


導入実績

導入の実績もIoTゲートウェイを選ぶ際にチェックしましょう。導入実績があれば製品の信頼性を確認しやすくなります。

導入実績がない製品の場合、導入によってどのような効果が得られるのか具体的にイメージできません。製品の特徴や詳細情報では性能が良く見えても、期待する効果が得られないかもしれません。製品を十分に信頼できず、不安を抱える場合もあるでしょう。

導入実績があれば、製品が実際に企業で活用されていることがわかります。実績が多ければ、その分多くの企業が導入している信頼できる製品だと考えられるでしょう。これにより、安心して導入準備を進められます。

導入実績を確認する際は、まず同業がその商品を導入しているかを確認するのが良いでしょう。同業者であれば自社に近い環境で導入していると考えられるため、自社に置き換えてイメージしやすくなります。

その際、導入実績で確認すべき点は以下の通りです。

  • 導入前に抱えていた課題
  • 導入した理由
  • 導入した効果
  • 導入にかかった期間・費用

上記の内容を確認すれば、自社で導入した場合の活用方法もイメージしやすくなります。導入事例は商品や企業のホームページやパンフレットなどに掲載されています。それらを確認し、製品の使用イメージを明確にしましょう。


納期

IoTゲートウェイの納期もチェックポイントです。納期を確認しておくことで、希望通りのタイミングでIoTを活用できる確率がグッと上がります。

IoTゲートウェイの納期が曖昧な場合、IoTのシステム構築や運用のスケジュールにも影響しかねません。IoTゲートウェイの納期が希望より遅くなるのに伴い、運用開始も遅れるおそれがあります。

IoTゲートウェイを選ぶ際には、いつからIoTを運用し始めるかを考慮して納期を確認しましょう。運用開始日から逆算し、IoTゲートウェイの検収日を検討することが大切です。

なお納期が変動する要因としては、以下が考えられます。

  • 設置台数
  • 機器設置の施工
  • システム構築の難易度

設置台数が多いと、販売元が確保しなければならない台数が増えます。受注を受けてから生産している場合もあるため、台数を絞ったり早めに発注したりする必要があるでしょう。

また、機器の設置やシステム構築なども納期に影響します。設置の手間がかからないものやシステム構築が容易なものなどを選ぶことで納期を短くできるでしょう。


 IoTゲートウェイのメーカー一覧を解説

IoTゲートウェイのメーカーの中から、以下の6社を解説いたします。

  • ぷらっとホーム株式会社
  • アドバンテック株式会社
  • 株式会社アドバネット
  • シュナイダーエレクトリック
  • オプテックス株式会社
  • コネクシオ株式会社


ぷらっとホーム株式会社

ぷらっとホーム株式会社は、1993年設立のIT企業で、コンピュータ関連商品の販売とシステムソリューション事業を展開しています。豊富な経験と実績に基づき、顧客ニーズに最適なソリューションを提供し、近年はIoT分野にも注力しています。

自社開発の『OpenBlocks IoT』は、温湿度・気圧・照度・UV・騒音・VOC・CO2・PM2.5・人勧・電力など、主要メーカーのさまざまなセンサーに接続可能です。それに付け加えて、主要クラウドほぼすべてとも、Webブラウザ上での設定だけで接続できます。


アドバンテック株式会社

アドバンテック株式会社は、台湾の産業用ソフトウェアやコンピューターなどを開発している企業です。工業用の電子回路基板や組み込み向けコンピューターなどの開発・販売を手がけてきました。IoTゲートウェイの分野では、データ処理を行えるCPU搭載型ゲートウェイや産業用プロトコルゲートウェイなどの製品を生み出しています。

またIoTゲートウェイ以外にも産業用電子機器を幅広く手がけ、工場やインフラなどのさまざまな場面で活用できる製品を展開しています。台湾だけに留まらず、日本やイギリスなど世界各地に支社を設立しているグローバル企業です。


株式会社アドバネット

株式会社アドバネットは岡山県に拠点を置く、産業用機器の製造メーカーです。交通インフラや電力システム、医療機器などの幅広い分野で使用される機器を生み出しています。提供している製品には、自動車や鉄道へ搭載できるIoTゲートウェイやエッジコンピューティングに対応した製品などがあります。

日本の『ものづくり』を大切にしており、開発から品質管理まで一貫したサポート体制を構築し、要望に沿った製品を生み出すことで信頼性を実現しています。

また、日本国内での製造をメインに行い、国内サポート体制を構築することで顧客が安心して取引できる環境を整えています。


シュナイダーエレクトリック

シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric SE)はフランスに拠点を置く企業です。産業用機器やシステム開発などを手がけ、IoT製品も数多く生み出しています。同社は創業者であるシュナイダー兄弟が1836年に鉱山と鋳造所を買収したことから始まった企業です。1999年に現在の社名に変更し、産業用機器の生産を行うようになりました。

創業から180年を超える歴史を持ち、現在では制御機器やソフトウェアなどの開発も手がけています。


オプテックス株式会社

オプテックス株式会社は滋賀県に本社を置く、産業用センサーの開発・販売を行っている企業です。自動ドアのセンサーやIoTセンサーなど、さまざまな種類のセンサーを手がけています。

屋外用防犯センサーや監視カメラ用投光器などでは世界トップクラスのシェアを獲得している企業です。国内シェアもトップクラスで、産業の現場のほか身近な場面にも同社のセンサーが使用されています。例えば、アンダーパス冠水の遠隔監視や観光施設内の混雑状況の可視化などに導入された実績があります。


コネクシオ株式会社

コネクシオ株式会社は東京に拠点を置く、主に通信事業を手がけている企業です。国内主要キャリアの認定ショップを全国に展開しており、スマートフォンなどで利用できる法人向けソリューションの開発などを手がけています。

法人向け事業として製造現場の課題解決に役立つIoTをはじめ、IoTゲートウェイやIoTに必要なセンサーやアプリケーションなどをパッケージ化したサービスも提供しています。


まとめ

IoTゲートウェイを選ぶ際は、価格だけではなく販売者や消費電力量など複数の要素をもとに検討しましょう。IoTゲートウェイはさまざまな製品が販売されており、製品によって特徴が異なります。 IoTゲートウェイそのものの性能はもちろん、導入するIoTシステムとの相性や設置場所への適性なども確認が必要です。他の機器とつなげるために必要なインターフェース数が揃っているか、設置場所に置けるサイズかどうかなども確認しましょう。

また、電気代を抑えるために消費電力が少ないものを選んだり、故障しないよう使用場所の温度に対応できるものを選んだりすることも大切です。コスト面での負担や故障のリスクを導入時から検討しておくと、より自社に適したIoTゲートウェイを見つけられるでしょう。IoTゲートウェイの選定でお悩みの方は、ぜひ当社へご相談ください。


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