褥瘡(じょくそう)の進行度判断AI
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お知らせ
2024年6月3日 本取組みの論文がJournal of Tissue Viabilityに掲載
本取組みを共同で進めている鳥取大学医学部付属病院形成外科の生田健人医員の論文が「Journal of Tissue Viability」に掲載されました。
2024年4月15日 第67回 日本形成外科学会総会・学術集会にて発表
本取組みを共同で進めている鳥取大学医学部付属病院形成外科の生田健人医員が「限られた教師データで褥瘡の深達度評価を効率的に行う人工知能モデル作成の工夫」と題して「第67回 日本形成外科学会総会・学術集会」にて発表されました。
はじめに:一人一人に適切な治療を行うために
鳥取大学医学部付属病院形成外科と共同で、観察者が簡便に褥瘡*¹の進行度を判断できるよう、AIによる画像判定を用いた支援ツールの開発を進めています。AIが高精度な判定結果を提示することで、医師だけでなく看護師・介護士等が、患者一人一人の進行度合いに適した対処ができるようになります。
(*¹)寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうこと。一般的に「床ずれ」ともいわれている
背景:主観に委ねられる褥瘡進行度判断
褥瘡の進行度は、DESIGN-R®*²(褥瘡状態判定スケール)という指標の7項目(深さ・滲出液・大きさ・炎症/感染・肉芽組織・壊死組織・ポケット)に沿って数値化することで評価されます。しかし、各項目は測定器具を用いずに評価されるものが多く、観察者の観察力や主観に委ねられる傾向にあります。
(*²)出典「改定DESIGN-R®2020」一般社団法人 日本褥瘡学会
内容:画像判定AIによる診療支援ツールの開発
本取組みでは、褥瘡の重症度別画像データを基に複数の機械学習手法を用いて、高精度な褥瘡状況判断モデルを構築し、褥瘡創部の写真から観察者が簡便に褥瘡の進行度を判断可能なツールの開発を目指します。
期待:的確な診断により空いた時間を患者へ還元
本ツールの実装により、観察者の観察力への依存や判断差をなくすことができます。その結果、医療従事者は患者の進行度に合わせた対処など、細やかなケアが可能となり患者の苦痛軽減や介護者の介護負担軽減にもつながります。さらには、医療費削減も期待されます。
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