研究プロジェクトの状態計測

目次

はじめに:研究プロジェクト状態を計り、研究の真価を引出す

当社は、国立大学法人東京農工大学(以下「東京農工大学」)、株式会社リバネス(以下「リバネス」)と、研究プロジェクトの進捗状況を定量的に計る方法の開発に向けた共同研究を進めます。
将来、企業が国際競争力を得るためにISO認証を取得するニーズが高まることを見越し、先行して本研究は、「ISO56000」シリーズの評価モデルとして推奨されることを目指します。

(*¹)international Organization for Standardization(国際標準化機構)の略。ISOが策定した、国際的な取引をスムーズにするために、製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしましょう」という国際的な基準
(*²)既存組織がイノベーションを興すためのマネジメントシステムにおける基本的な手引き・要求事項・行動を示す国際標準規格

背景:研究プロジェクトのマネジメントの難しさ

現在、あらゆるモノや概念のコモディティ化が進み、国際競争が一層激化する現代、企業経営においてイノベーションを生み出す環境を作ることが業種業界を問わず喫緊の課題となっています。
近年では、オープンイノベーションを促すために「既存企業とスタートアップ企業の協働」等が活発になり、競争力を得る方法も多様化が進んでいます。しかし、利害関係者が複数かかわる研究プロジェクトのマネジメントは容易ではありません。何らかの理由でプロジェクトが頓挫し、投じた資金と時間を回収できないケースがあるのも研究開発の現場ではしばしば生じ、これらは革新や挑戦に伴う課題とも言えます。

(*³)市場参入時に、高付加価値を持っていた製品やサービスの市場価値が低下し、一般的になること


内容:研究プロジェクトの定量的な状態診断方法の開発

研究プロジェクトの評価に関する研究がこれまでにも試みられてきましたが、主観的な解析がほとんどです。本研究では、研究プロジェクトの状態を可視化するシステム構築を試みます。
3者はそれぞれ、東京農工大学がデータ解析技術を、リバネスが事例と解析データ収集を、当社が解析データの可視化を担います。
本研究の成果を基に、事業化・サービス化を見据えた検討を重ねる計画です。


期待:研究者を救い、研究を救い、研究の真価が発揮される社会作りへ

本研究により、あらゆる研究プロジェクトの状態が可視化され、追加投資等を求める根拠を客観的に示すことができる等、研究者と研究を救うことに繋がり得ます。
様々な研究の真価が発揮されることで、より豊かな社会作りへの貢献も期待されます。



林田英樹教授について

東京農工大学大学院工学府産業技術専攻の教授であり、日本・欧州の化学分野の企業に勤めて30余年。電子材料分野の事業部マネジメント、数多くの新材料・新事業開発プロジェクト管理のほか、当該分野での新製品・新事業開発に携わっています。
企業で培った研究開発の知見を基に、研究開発プロジェクトマネジメントに関する研究でも、2016年に国際P2M学会の学会奨励賞、2017年に日本生産管理学会賞を受賞する等輝かしい功績を残しています。
近年ではコーポレートベンチャーキャピタルでベンチャー投資と投資を通じた新事業開発プロジェクトを通じて、新しい事業の創出に尽力しています。

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残してきた実績

設立から48年。
大切なものにフォーカスしてきたからこその実績があります。
公共・民間ともに多数の実績を残してきました。

年間プロジェクト数

500PJ

年間取引先・顧客数

200

最長取引年数

47

延べ資格取得者数

1,740