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コンピューターウイルスの感染経路は?感染経路とその対策を紹介
目次
コンピューターウイルスとは、インターネット上に存在する悪質なソフトウェアの一種です。コンピューター内に入りこみ、増殖することで動作上の問題を起こしたり、金銭を要求するなど、様々な被害をもたらします。
社会の情報化が進み、コンピューターウイルス感染への危機意識が高まる昨今、ウイルスの対策の仕方がわからないと不安な方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ウイルスの感染経路とその対策の手立てを紹介します。
コンピューターウイルスは様々な感染経路からやってくる
コンピューターウイルスについて、一般的には「怪しいサイトを見ると感染する」「スパムメッセージをクリックすると感染する」など、限られた媒体を避ければよい、という認識を持っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、実際のウイルスの感染経路は多岐に渡り、その手法も複雑です。そのため、きちんと理解していないと、知らないうちに感染しているということがあるかもしれません。
ウイルスが感染する経路を把握するだけで、予防や駆除などの対策が打ちやすくなります。コンピューターを安心して使うために、まずは次の章でウイルスの感染経路を整理していきましょう。
コンピューターウイルスの感染経路の種類
コンピューターウイルスには、感染や作用の仕方についていくつかの種類があります。ここでは、「電子メール」「インターネット」「共有ネットワーク」「記憶媒体」「マクロプログラムの実行」による5種類の感染経路とその対策について紹介します。
1. 電子メールによる感染
電子メールを閲覧する際に、添付ファイルや本文内のURLを開くことでウイルスに感染することがあります。また、添付ファイルがついていない、ファイルを開いていない場合でも、HTML形式で書かれたメールはウイルスの感染源になることがあるので注意しましょう。
さらに、電子メールのソフトによっては、プログラムを自動的に実行する設定になっているため、プレビューしただけで、感染してしまう可能性もあります。
対策としては、送信元に覚えがないメールはなるべく開かない、心当たりのないファイルやURLはクリックしない、などを心がけましょう。
2. インターネットによる感染
ホームページを閲覧する際に、ウイルスが仕掛けられたページを閲覧してしまったときや、インターネット上に公開されている動画や画像をダウンロードしたときにウイルスに感染することもあります。
ウイルスが潜んでいる可能性が高いサイトの代表例として、出会い系サイトやアダルト系サイトが挙げられますが、一見有益そうなサイトに、ウイルスが仕込まれていることも。
具体的には、「あなたのコンピューターはウイルスに感染しています」というメッセージを表示してウイルスを仕込んだセキュリティソフトウェアをダウンロードさせたり、解決するために金銭を要求したりするケースがよくある例です。
また、最近ではサイトセキュリティの脆弱性を利用するウイルスもあり、正規のサイトに入り込んで閲覧者に感染するケースもあるため、「怪しそう」という観点だけでは対処しきれません。
対策としては、作成者が信頼できないようなサイトやサービスをなるべく利用しない、広告をむやみにクリックしない、また、正規のセキュリティソフトウェアをインストールして、ウイルスに感染しない体制を整えておくことが重要です。
3.共有ネットワークによる感染
ウイルスの中には、感染したコンピューターが接続されているファイルの共有ディスクを見つけだし、特定のファイルに広がっていくタイプのものがあります。会社内や家庭内で共有しているネットワークの中で、このタイプのウイルスがほかのコンピューターやサーバに侵入して感染を広げる可能性があるのです。
この種のウイルスは、1台が感染すると一気に広がってしまうので、対策として、ネットセキュリティに関するルールを共有しているメンバーに周知させるとともに、セキュリティソフトウェアを配布するなど、組織全体として対策に取り組む必要があります。
4.記憶媒体による感染
USBメモリー、CD-R、DVD-R、BD-R、外付けのハードディスクなどの記憶媒体のデータにウイルスが仕込まれていると、接続しただけで感染したり、その媒体を転用することで、間接的に感染が広がっていく可能性があります。記憶媒体を使う際、持ち主や内容に心当たりがない場合は接続を避けましょう。
対策として、コンピューター上の設定でハードディスクの情報を自動で読み込む仕様になっている場合は、その機能をオフにしましょう。ハードディスクの使用においては、不特定多数に広く感染することを防ぐために、むやみに使いまわさないことも重要です。
5.マクロプログラムの実行による感染
マイクロソフト社のOfficeアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Accessなど)には、特定の操作手順をプログラムとして登録できるマクロという機能があります。このマクロ機能を利用して感染するタイプのウイルスを、マクロウイルスと言います。
このウイルスはマクロ機能を乗っ取ることで、ファイルの書き換えや削除などの操作をしたり、自己増殖を開始したりします。ウイルスは古いオペレーティングシステムの、プログラム内の脆弱性を利用して感染してくるため、こまめに更新しておくことが重要です。
対策として、ほかの感染経路と同様に、送信者が不明なファイルをむやみに開かないようにする、オペレーティングシステムとセキュリティソフトウェアを常に最新のものにしておく、などを心がけましょう。
ウイルスの感染経路を知り、適切な対応を
いかがでしたか? コンピューターウイルスの感染経路は、こうして挙げてみると、想像より多岐に渡ることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ウイルスに感染しないために、送信元が不明なメールは開かないこと、怪しいと感じるサイトやサービス、媒体はなるべく利用しないことを覚えおきましょう。
そしてセキュリティソフトウェアを常に最新の状態にしておくなどの事前のウイルス対策を心がけ、安全にコンピューターを利用しましょう。
【参考サイト】
・ウイルス対策をしよう│総務省